小田原観光や出張でこの地に訪れた皆さん、あるいは地元で「いつもの味」を探している皆さん、お待たせしました!
今回は、ただのラーメン屋ではありません。
小田原の食材と歴史を丸ごと一杯に凝縮した、極上のご当地ラーメンをご紹介します。
その名は、「鯵壱北條。」(あじいちほうじょう)。

「鯵?ラーメンに?」そう思ったあなたは、この後の展開にきっと驚くはず。
この記事では、なぜこの店が小田原でこれほどまでに愛されているのか、その魅力と訪問に役立つ情報を徹底解説します。

鯵壱北條。外観

キーワードは「鯵」と「地産地消」:「鯵壱北條。」のラーメンとは

鯵壱北條。の最大の特徴、それは何といっても「鯵」を主役にしたスープです。

唯一無二の「鯵だし」スープ

メインの「鯵醤油ラーメン」のスープは、濃厚な鶏ガラや豚骨などの動物系をベースに、小田原産の鯵の干物を贅沢に使って出汁を取っています。
魚介系の香りが立つだけでなく、動物系のコクと見事に融合し、口当たりはクリーミーでまったり。
それでいて、鯵の風味と醤油のキレが相まって、まるで深みのある味噌を思わせるような独特の味わいを実現しています。

「濃厚だけど、しつこくない」「魚介の旨味が後を引く」と評判のこのスープは、まさにここでしか味わえないオリジナル。
一口飲めば、「なるほど、これが小田原の味か」と納得することでしょう。
一般的な魚介系ラーメンでは物足りない、新たな味覚を求める人にこそ試してほしい逸品です。

鯵だしスープのルーツ

小田原の早川港で水揚げされた地の青魚である「じんだ」と「あじ節」を独自にブレンドして作った魚介スープが鯵壱北條のルーツである。
以前から青魚から摂れる油は健康効果が高いと言われるヘルシーオイル。
良い油を正しく摂取することが健康にとってシンプルながらとても重要と考えています。
脂質は体内で生成できるものとできないものがあり、生成できないものは食べ物から摂取しなくてはなりません。
そうした脂質は「必須脂肪酸」と呼ばれ、主成分の割合によってオメガ3脂肪酸とオメガ6(シックス)脂肪酸の2種類に分けられます。
オメガ6が主成分のものには一般的な植物油(コーン油やゴマ油など)で、日常の食事から十分摂れており、過剰摂取に注意する必要があります。
一方、オメガ3はDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、α-リノレン酸に分類され、α-リノレン酸は体内でDHAやEPAに変換されます。
オメガ3は秋刀魚や鯖、鮭、鰯、鯵などの青魚に豊富に含まれています。
オメガ6とは異なり一般的に摂取されにくいオメガ3。
普段から青魚を食べる習慣のない方や青魚が苦手なお子さんにもらーめんという食べやすい形で摂取することができると考えます。

こだわりの器は「木桶」

そして、もう一つ、このお店を象徴するユニークな点があります。
それは、ラーメンが陶器の丼ではなく、木製の「桶」に盛られて出てくること。

古民家風の店の内装にもマッチしたこの木桶は、単に見た目が珍しいだけではありません。
平底であるため、余分な魚粉が下に沈殿しやすく、最後まで風味を損なわずにスープを楽しめるという、機能的なメリットもあるのです。
この粋な演出が、一層「小田原らしさ」と特別感を醸し出しています。

トッピングにも光る地元愛

具材にも地元のこだわりが満載です。

  • 中央に鎮座するのは、小田原かまぼこ
    見た目の美しさだけでなく、そのプリプリとした食感は箸休めに最適です。
  • シャキシャキの茹でモヤシ、九条ネギ、細切り生姜、そして人参などの地元産野菜がたっぷり盛られ、濃厚なスープにフレッシュな彩りと食感を加えています。
    野菜のシャキシャキ感が濃厚スープの重さを絶妙に打ち消してくれます。

まさに、一杯で小田原の海の幸、山の幸を堪能できる、「地産地消」を体現したラーメンなのです。


一杯で何度も楽しめる!驚きの「味変」アイテム

「鯵壱北條。」がリピーターを惹きつける最大の秘訣が、この豊富な「味変」アイテムです。
濃厚な鯵スープをベースに、様々な風味を加えていくことで、一杯で全く異なる表情を見せてくれます。

季節と地元食材を活かした薬味

お店では、時期によって以下のような地元産のユニークな味変素材が提供されることがあります。

  • 梅や山椒の薬味
    小田原名物の曽我梅林の梅や山椒の葉(実)などが添えられます。
    濃厚なスープに梅の酸味や山椒の爽やかな和の香りが加わることで、味が一気に引き締まり、上品な味わいへと変化します。
  • 季節の柑橘類など
    時期によっては、小田原特産の湘南ゴールドのような柑橘系の風味や、ゆかり(赤紫蘇)などが味変用として登場することもあり、遊び心に溢れています。

定番の味変アイテムでパンチをプラス

  • 特製ニンニクペースト/辛味ペースト
    終盤戦に投入することで、濃厚な鯵豚骨スープにパンチと中毒性を加えます。
    力強い味わいで、最後のひとすすりまで飽きさせません。
  • 魚粉
    海苔に添えられていることが多い魚粉をスープに溶かすことで、鯵の風味と魚介の旨味の層がさらに深まります。

味変を楽しむためのステップ

  1. 最初はそのまま
    スープのベースの味を堪能します。
  2. 爽やかさをプラス
    梅や山椒といった薬味を少量ずつ加え、和風の変化を楽しみます。
  3. パンチで〆る
    最後にニンニクや辛味ペーストを投入し、力強い味わいで完食を目指します。

「鯵壱北條。」の店舗情報とアクセス

小田原観光で迷わずたどり着けるよう、お店の基本情報とアクセス方法を分かりやすくまとめました。

訪問前にチェック!基本情報まとめ

項目詳細情報
店名鯵壱北條。(あじいちほうじょう。)
看板メニュー鯵醤油ラーメン(魚介豚骨醤油の極上ブレンド)
住所神奈川県小田原市本町3-5-22
アクセスJR/小田急 小田原駅東口より徒歩約14〜15分
国道1号線沿い、「本町」交差点を左折後すぐの右手です。
小田原城からも散策圏内。
営業時間11:00~16:00
※スープがなくなり次第閉店。
多くの情報で14時台に閉店するとの記載があるため、早めの訪問を強く推奨します。
定休日月曜日
※祝日の場合は営業となる場合があるため要確認。
駐車場近くにコインパーキングあり
※提携駐車場は要確認。
席数カウンター、テーブル、座敷あり

訪問の心得:より美味しく楽しむために

  1. 時間帯を狙うべし!
    人気店のため、特に週末の昼時は混雑します。
    また、閉店時間が不定期であるため、遠方からの訪問やランチを確実にする場合は、午前中から早めの時間帯を狙って計画してください。
  2. 小田原観光とセットで!
    お店は歴史ある小田原の街並みに溶け込んでおり、小田原城や小田原漁港など主要な観光スポットからもアクセスしやすい立地です。
    観光のランチとして組み込むことで、小田原の食文化をより深く楽しめます。

まとめ

最後に、「鯵壱北條。」のラーメンの魅力を3つのポイントで振り返ります。

  1. 地元の味を凝縮したスープ
    小田原産鯵の干物をベースとした、濃厚かつクリーミーな魚介豚骨醤油スープ。
    一般的なラーメンでは味わえない、奥深い旨味があります。
  2. ユニークな提供スタイル
    器は伝統的な木桶
    見た目のインパクトだけでなく、スープの風味を最後まで保つ工夫が施されています。
  3. 豊富な味変
    季節の梅や山椒、特製ニンニクペーストなど、多彩な味変アイテムによって、一杯で何度も違った風味を楽しめます。

「鯵のラーメンなんて…」と懐疑的なあなたにこそ、ぜひ挑戦していただきたい。
一口食べれば、きっとその深いこだわりに「やられた!」と思うはずです。

※上記情報は、訪問した際の内容に基づき作成しておりますが、最新の営業時間や料金は店舗にてご確認ください。